龍が如く8クリア後ネタバレ感想大会

この文章は龍が如く8のエンディングまでのストーリーのネタバレを含みます。

筆者は龍が如く1(極)〜7外伝までプレイ済です。

 

・最初に

龍が如く8めちゃめちゃおもろかった。

ただ全てが最高というわけでもない。不満もある。

良いところも悪いところも含めて感想を書き連ねる。

 

・ゲームとして

最高。できることが山程ある。わたしは全てのコンテンツをしゃぶりつくしたいプレイヤーなのでクリアまで160時間かかったが、まあ飽きもせずよく遊んだ。一万円出して後悔しない、セガに感謝。(ボーボボ並感)

 

RPGとしての龍が如くについて

正直言うと前作7はRPGゲームとして平凡だと思っててバランスが大味だし特にこれといったオリジナリティもない時代遅れのシステムというのがわたしの感想だった。大体サテライトレーザーの極み撃っときゃ勝てるし。しかし8では全体的に洗練されて絆技、連携攻撃、道端のアイテム、範囲攻撃の細分化のおかげで戦略の幅が広がり7よりも戦闘が楽しい楽しい。RPGにおいて通常戦闘が楽しいは一番大事。ハウスキーパーのモップ振り回す技がお気に入り。メイド服もかわいい。ソンヒに着せたい。

 

・シナリオについて

ここが少し不満。桐生一馬の過去の精算を描くという意味ではよかったが、一方で春日一番の新章としてはパンチが弱かった。7のシナリオがすごく良くできていたためにハードルが高かったというのはある。春日一番のオリジンの部分は前回全て語りつくしてしまったわけだし。5や6みたいな破綻はしてないけど…。毎回プレイヤーのハートをぶち抜くのはなかなか難しいね。

告発系Vtuberみたいなその時代の流行りを自然に盛り込むのはいつもセンスがいい。すごい。

 

・とはいえ一番泣けたシーン

茜さんと一番が浜辺で会話するところ。親っさんの遺灰を渡して「真澄さん、やっと会えた」「ありがとう、一番」と初めて息子の名前を呼ぶところ。あそこ最高。

ちなみに7外伝エンディングの「太一と綾子のビデオ」はこの10倍泣いた。

 

・サブストーリーについて

毎回そうなんだけど本編のシリアスさの反動なのかすっごいバカな話が多くて最高だった。一推しは社会のゴミを吸い込んでしまうおそうじ丸と沖田博士。モジャ公〜助けてくれ〜!でいつも笑っちゃう。UFOのサブストーリーで出てきた時はおそうじ丸じゃねえか!ってクソデカ声出ちゃった。好きすぎる。

 

・パーティーチャット、宴会トーク

個人的にはこれがメインコンテンツくらい好き。無限に聞いてられる。

春日でパーティーチャット50種類見つけられなくて困っているそこのお前!

トロリーバスに乗れ!トロリーバスいっぱいパーティーチャット発生するぞ。

あとアロハブリッジらへんで夕日がきれいみたいな会話発生したから時間帯限定のやつもある。

基本的に発生場所のヒントがないから自力で見つけるしかないんよな。攻略サイトいくつか見たけどパーティーチャットを詳しく紹介してるサイトがない。

ぐぬぬ

 

桐生一馬が仲間と過ごすということ

この人の人生は孤独な時間がすごく長かった。

沖縄で遥と暮らし始めてからは家族ができたけど、対等に話ができる友人はニシキ以来だったんじゃないか。伊達さんと一杯飲みに行くくらいはあったろうが。(あ、そういえば尾道でスナック通いしてるときは店の常連さんと友達だったか。全員最後は草野球のメンバーになるやつ、あれもよかった。)

桐生一馬が仲間とワイワイしてくれるだけであたしゃうれしいよ。

 

エンディングノート

この企画は本当にすごかった。懐かしい人たちが続々出てきて激エモの一言だった。一番印象的だったのは狭山薫。名前を取り戻した一馬と晩年を過ごしてほしいけど相変わらず仕事は忙しそうなんだよな。

そうだね、秋山には一回ぶん殴られたほうがいいね。

水炊き大好き元走り屋のタクシー会社中嶋社長!

広瀬一家の名探偵田頭とブスのホステスしかいないスナックのオーナー松永じゃないか!

伝説のゴリラホストユウヤ20年たっても同じことしてる。お前もそろそろ経営の方に回れよ。

伝説のキャバ嬢ユキちゃんて桐生ちゃんより年上じゃなかった?あんなアラ還がおるかいな。キレイだ…。

ユキちゃんのちらし寿司アロハリンクスで和食を欲しがってるおじさんにあげたら好評だった。草。

 

・ムナンチョ鈴木の功罪

エンディングノートのサブエピソードの中でも印象的なのがムナンチョヘペトナス教の教祖だったムナンチョ鈴木だ。彼は龍が如く0で初登場してインチキ宗教の教祖として若き日の真島にボコられて逮捕され龍が如く6では出所したが最初は教祖に返り咲くために活動していた。しかし思いを寄せる知人女性が現在の団体にだまされていることを知るや教団と過去の自分の醜さに気づいて一転、教団を叩くために行動を開始する。8では自分の過去の体験を活かしてカルト宗教の手口を動画で説明して新たな被害者を出さないための啓蒙活動を行っている。このムナンチョ鈴木の生き方に龍が如くのテーマの全てがつまっていると思う。今のお前さんク・リパースにあふれてるよ、ヘペトナス。ムナンチョ鈴木さん。これはすごくステキなエピソードで大のお気に入りになった。

 

・バーのマスターたち

まさかサバイバーのマスターと桐生ちゃんがあんなにがっつり会話するとは(劉家龍も)。一瞬だけ柏木さんに戻った時ヒェッて変な声出てもうた。ミレニアムタワーの高層階でヘリからガトリングガンぶち込まれて死んだはずの柏木さん。

余談、最終章ミレニアムタワーのガラス張りのエリアで「ああ、ここで毎回ヘリからガトリングガンぶっぱなされてきたなあ」と感慨にふけっていたら案の定ヘリ飛んできて「コレコレェ!」って叫んだ。

リボルバーのマスターって龍が如く3のブラッディマンデー?だっけ?武器商人のあの人だよね?演歌うたいながら銃ぶっぱなすデリバリーヘルプ好き。

 

・スジモンバトルについて

これはやっちまったなぁ。

ニン◯ンドーに怒られろ。

前回はスジモン図鑑しかなかったのにバトルさせちゃったらもうおしまいだよ。基本的なプレイ感はよくあるソシャゲ風RPG。本編の息抜きくらいの感じでやるのが丁度いいあんばい。スジモン集めは純粋に楽しい。

 

・ドンドコ島について

龍が如くの世界観でどう◯つの森ができる!リゾート島でスローライフを満喫や!と始めてみたら、やることがめちゃめちゃ多くてゲーム内すぐ夜になるしいつも時間に追われて作業していた記憶しかない。何がスローライフじゃボケがブラック企業やないかい!(全部自分のサジ加減)

ともあれこれが完成するまで本編を進められなかったので結果めっちゃハマってる。

龍が如くらしい、いかがわしい繁華街の施設をいっぱいつくれるのおもろすぎる。

ドンドコしようぜ。

 

・カラオケについて

クリア後モードで神室町カラオケ館で歌うと10人がぎっしりシートに座って盛り上がってるので是非見てほしい。また色んな職業の寄せ集めで行くとコスプレパーティー感も出て大変すばらしい催しになります。

 

・ハワイと横浜のダンジョンについて

ペルソナ5の階段を一回見つけたら後でマップ開いて移動できるシステムをパクっ…参考にしてほしかった。探索が少しだるい。

 

・その他ミニゲームについて

クレイジーデリバリーも不審者スナップもおもしろかった。地味によかったのが麻雀やポーカーを仲間とできるやつ。めっちゃ楽しい。

まさかのカンさんとの再会は震えた。

けどゲーセンのスパイクアウトが嫌い。操作方法見てもわけわからん。ク◯ゲー。しかもルート分岐もあるし実績解除するために桐生春日でそれぞれやらなきゃいけないし、ワンプレイ長い。苦行。

 

・仲間キャラクターについて

まあみんな好きなんですよね。

みんなかわいい。

 

・不二宮千歳について

行動力の化身。マフィアのアジトに潜入する財閥令嬢という、ある意味桐生一馬と同じくらいファンタジーな存在。一番とギクシャクしている紗栄子に代わる道中ヒロインだけど、意外にも一番といい感じになるサブストーリーがない。紗栄子ソンヒに比べて身長が低くスレンダー体型だが巨乳でセクシーな水着を着る。それは強いよ。

 

・エリックトミザワについて

絆ドラマがめっちゃいいんよ、この人。

だが許せないことがひとつある。

お前カラオケ歌えよ!ふざけんな!

 

・ソンヒについて

かわいすぎる。

今作のメインヒロイン(主観)。

ツッコミが上手。

 

紗栄子について

RGGスタジオって前作のメインヒロインの扱いおざなり傾向あるよね。ジャッジアイズの真冬さんとか。ちょっとかわいそう。

 

・ハンジュンギについて

仲間になるの遅すぎる。もっと絡み見たかったぞ。

あとレンタルDVDの件、ハンとソンヒがそれぞれ各地で話題にしてて草。

 

・趙天佑について

もはやただのゲーム好きな中華屋のおやじ。ドリームキャストでインターネットをしていたというのが同世代感ある。

 

・足立さんについて

クリア後モードでマリンマスターの格好で連れ回してるけど酸素ボンベを背負ってバーで飲む足立さんや酸素ボンベを背負ってトロリーバスに乗る足立さんの写真を撮ってる。まじおもしろい。相変わらずパーティーチャットでのしょうもなエピソードがかわいい。

 

・ナンバについて

ベストフレンド。桐生のためにハワイで観光を一切せずに即帰国した聖人。今回もどうでしょうネタは健在。

 

・悪役について

山井はとてもよかったが、わたしの解釈では山井は悪役ではない。

いきなり乗り込んだ第5地区でバラクーダ総帥ドワイトを撃破、いきなり乗り込んだ涅槃岸でガンジョー総帥ウォン・トーを撃破、海老名もブライスも結局一度の立ち会いで決着。

【悲報】龍が如く8、魅力的な悪役がいない。

7の時は沢城丈、青木遼、天童など一番と因縁の深いキャラクターが立ちはだかったし、それぞれに悪役として強くてゲスくて華があった。

今回でいうと海老名が一番と因縁のあるキャラクターで、同じ父親を持つがその生い立ちと性格が真逆の二人の男、この二人がバチバチにやりあったらおもしろくなりそうだったが結局桐生が収めてしまった。運命の二人の対決を期待していただけに不完全燃焼という印象になってしまった。

 

・海老名について

海老名ってエンディングでは誰かに止めてもらいたかったんだろうと言われてたけど、もっと正確に言うとごめんね辛かったねって言って欲しかっただけなんだろうなと思ってて(実際桐生ちゃんが謝罪したわけだが)悪役というよりは孤独で悲しい人。復讐のために生きる人って達成したり気持ちが萎えちゃったりしたらその後どうやって生きていくんだろう。

 

・英二について

若こと荒川真斗がつくったモンスター(2代目)。ブリーチジャパンって本当に人材豊富ですね。反社的な人ではないから悪役として見てないんだけどこういうやつが一番ヤバイ。久米パイセンも含め。出所後に一番と再会できるかわからんけど一番が待っていてくれるっていう想いがあれば希望を持って生きていけるから英二には救いがある。

 

ブライスについて

ブライスはなんだったんだろう。ドワイトがあんなに恐れてお前らはブライスの恐ろしさがわかってないとか言ってたけどその後あっさり千歳の配信に負けて海老名からもネレ島のビジネスは遅かれ早かれ失敗するとか言われて梯子外されてて、結局ラニちゃんを誘拐しただけやんこいつ。70年間パレカナとハワイを支配してきたとかいう不老不死エピソードが人知を超えたバケモノを予感させてたけど、ただの元気なおじいちゃんだった。おじいちゃんお疲れ様。

 

・山井豊について

本編でのかっこよさは言うまでもなかろうが、ぽっちゃり熟女といちゃついてるところに山井という人間の懐の広さがある。好きなキャラクター。

 

・東城会レジェンズについて

堂島大吾、真島吾朗、冴島大河。物々しく登場したもののあまり活躍しなかった。ファンサービスで出てきたようなもの。いや実際には海老名亡き後の星龍会のヤクザのお世話係なので彼らの本番はこの後なんだろうけど。

 

・渡瀬勝について

おい、大吾と一緒に警備会社やってたはずだろ。

なぜ出てこない?しんだ?

 

・花輪について

えっ?マジでしんだの?お前まだ正体明かしてないじゃん。だから死んだのも大道寺得意の死んだふりだと思ったのに。あんなにあっさり。悲C。

 

・宇佐美勇太について

色々と事情があるのはお察しいたしますが、少しくらい顔を見せてくれてもいいじゃないですか。ねえ。

 

・ハルトについて

シャベッタアアアアアアアアアアアアアアアア

桐生ちゃんをおじいちゃんと呼んでくれる最高の孫。

感情移入しすぎてハルトがしゃべっただけで泣きそうになる。7外伝のおじちんの絵ももちろん号泣してる。

 

・例の服を着る桐生一馬

白髪増えたねえ。

 

椎名林檎のうた

そもそもあちらさんは歌舞伎町の女王なんだから龍が如くとの親和性は高いに決まっておる。一番てエンディングになると誰かを担ぐクセあるよな。

 

・おすすめジョブ

男子 マリンマスター、ホスト

女子 ハウスキーパー、トロピカルダンサー

 

・めっちゃ使ったデリバリーヘルプ

1位風見エボリューション。

2位ナンシーオリヴィア。

3位おそうじ丸。

まさかの風見エボリューション毎日顔見る。

 

・本日はダイヤモンド

歌わせろよ。なんでないんだ。

龍が如く8のおかげで最高のweekend dayだったよ。

 

・最後に

龍が如くをプレイすると大げさじゃなく生きる力が湧いてくる。生きるのつれえ~っていう気持ち大なり小なりみんな時には感じると思うんだけど、どん底の一番が余命いくばくもない桐生ちゃんが(フィクションといえど)必死に生きてるのを見ていると心が安らぐ。もう少しがんばってみようかなと思う。

セガさんRGGスタジオさんつくってくれて本当にありがとう。

 

おしまい。

【ネタバレ】ドラゴンクエストユアストーリーのオチは誰も得をしない

単刀直入に世間が騒いでいるオチの話からする。

 

あれはダメ。

普段映画やアニメをよく見る人にとって「実は作品の世界は意図的に造られたものであるというのは使い古されたオチ」であり、そうでない人にとっては「せっかくファンタジーな気分に浸って楽しんでいたのにいきなり水をぶっかけられたように興ざめさせられるオチ」だった。

 

わたしは前者だが、エヴァンゲリオンで散々精神世界で禅問答をさせられ、マトリックスでもしかしたら自分の人生は壮大な仮想現実なのかと疑い、うる星やつらビューティフルドリーマーやら女神異聞録ペルソナやらSSSS.GRIDMANやらで個人の心の中に囚われたのち現実に帰れを繰り返し体験してきた世代なので正直「ふーん」である。

 

20年前だったら理系の大学生から支持されただろうが、もう令和である。

時代遅れすぎる。

 

以上は映画テーマとしての失敗だけど、それとは別にストーリー上のつまらなさも感じる。

ラスボスがウィルスっていうのが安易だし、そのアンチウィルス(解決策)が主人公のすぐ側にいたスラりんだったっていうのも唐突で安易である。

陳腐なラスボスに陳腐な解決方法で終わるというのが単純に映画としておもしろくない。

 

尺の都合でダイジェストにならざるを得なかったというのなら最初からないほうがよかったし、このエンディングを採用した時点で失敗だったという他ない。

 

誰も得をしないし、誰も評価しないだろう。

わたし自身は受け入れられないことはないけど、別にそれがいいとも思ってない。

というのが正直な感想。

 

以下、そのオチの話は忘れてそれ以外の話をいつも通り思いつくまま殴り書き。

 

オチ以外はよかった。

 

ドラクエVの熱狂的な信者の方々は主人公の娘が出てこなかったり、あれがないこれが改変されてると怒る人もいるだろうけど、

 

関係ないけどわたし昨日スパイダーマン:スパイダーバースっていうアニメ映画を見たんだけど平行世界(マルチバース)のスパイダーマンが次元を超えてひとつの世界で共闘するっていうアニメなんだけどすごくおもしろくて傑作なんだけど、

 

ドラクエユアストーリーもドラクエVのマルチバースのひとつだと思って視聴に臨んでるので、これも世界の可能性のひとつだというスタンスで観れば全部受け入れられるのだ。

 

例えばグランバニアの名前をなぜビアンカが知ってるのかとか、そのくせグランバニア出てこないのかとか原作ファンには不満だろうけども、わたしはこの世界ではグランバニアはただの名前だと思えば気にならないので。

 

ブオーンが仲間になるのはドラクエVしかプレイしてない人にとっては違和感の塊だろうが、ドラクエXをやっている人にはすんなり受け入れられるだろうと思った。なんならプオーンも出してくれよぐらいの気持ちだ。

 

ビアンカとフローラはすごくかわいかった。キャラクターのアニメーションや映像については不満はない。よく動くし表情豊かで愛嬌がある。ルドマンさんだけ違うアニメから来たように動きが特殊だった気がする。あれは風邪薬のコンタ〇クくんの動きではなかろうか。

セントベレス?(名前うろ覚えなので間違ってたらすいません)の石造りの街並みもきれいだったし、サンタローズの雪原もドラクエXやXIのマップのようで背景美術はとてもよかった。

 

鎧を着たヘンリーが三国無双の武将みたいだった。

 

 

音楽は本編の曲をそのまま使用しているので楽曲自体はとてもすばらしいことは間違いないのだが、使用するタイミングには若干の不満がある。

例えば序曲。ドラゴンクエストのメインテーマである序曲を3回も4回も乱用してるのがいただけない。

わたしなら序曲はオープニングで使うかエンディングで使うか、使用は作中で1回もしくは2回まで、ここぞというところでしか使用しないものとする。序曲が流れたときの興奮と感動を集約させたい、じゃないと曲の価値が安っぽくなってしまうじゃあないか。ドラクエXのストーリーでの楽曲使用演出を見習ってほしい。

 

それと早く久美沙織さんに謝ってほしい(唐突)。

 

昔のドラクエはプログラムがシンプルなぶん、行間をプレイヤーに想像させるという特徴があった。なので映画を観ていると時々ゲームをプレイしてる時の気持ちがフラッシュバックして泣きそうになるシーンがいくつかあった。映画の内容が自分の想像で考えてたこととリンクしてくるからだ。

こういう体験をしたくて映画館に来たのだから、それだけでも価値がある。

 

欲を言えば親子かめはめ波みたいなギガデインが見たかった。

 

この映画を楽しんだ人も楽しめなかった人も、

きっとドラクエVをもう一度遊びたくなったに違いない。

そりゃ売れるわ。(ゲームが)

【ネタバレ】スパイダーマン:ファー・フロム・ホームを勢いだけで語る

MCUフェーズ3最後の作品となるスパイダーマン:ファー・フロム・ホームを観てきました。

 

まず最初に言いたいのは、あの予告編はずるいということ。

 

わたしは今回のスパイダーマンは劇場で見るつもりはなく、レンタルや配信が始まったらその時見ようと思っていたのだが、あの予告編を見たら見ないわけにはいかないでしょうよ。

 

アイアンマンのストリートアートに向かって「あなたに会えなくてさみしいよ」というピーター。これ見たのエンドゲームを観た数日後だからね!!

公式がネタバレしとるやん!!ってなったからね!

そしてあの「鉄の遺志を継ぐ」っていうキャッチコピーはね、ほんとずるい。

トニー・スタークの後を継ぐピーター・パーカーという構図、わたしの心の一番弱いところを突き刺す、このワードだけで泣いてしまう。

てわけで、公開2日後の本日映画館に足を運ばざるを得なかったということ。

 

では、本編のはなし。

 

ファー・フロム・ホームではエンドゲームで気になっていた部分の説明を最初にしてくれて助かった。つまり、サノスによって消された人たちはまだ学生のままで、消えなかった人たちはもうとっくに卒業しちゃったってこと。

ネッドとMJは消えた組だったのね。一緒に時を止められてたなら高校生活をそのままの関係で続けられるのだから、それは幸せなことだと思うの。

 

んで、ピーターはいつの間にMJに恋をしたんだ?ホームカミングでちょくちょくちょっかい出されてたから気になっちゃったの?

まあたしかに、サム・ライミ版のときのMJよりは…ゲフゲフ

このシリーズのMJはオタクっぽい雰囲気もあるけどクールビューティーでそれはそれで良いですな!

余談ですがこのMJを演じているゼン・ダヤちゃん、知り合いの女性に似てるのでわたしはむずむずします。どうでもいいですね、すいません。

 

メイおばさんの働くホームレス支援団体のイベントに登場するスパイダーマン

そこでマスコミに次のアベンジャーズのリーダーになりますか?とか色々プレッシャーかけられて落ち込むピーター。人々はトニー・スタークの代わりを務められる人物を望んでいるのだが、やはり思春期の少年の肩には荷が重く辛い。

この辺の葛藤が今作におけるテーマであると思う。

 

さてピーターはフューリーの電話を無視して愛しのMJに告白する計画を持って夏休み旅行に行くのだけど、フューリーが放っておいてはくれないという…。

夏休みをフューリーにハイジャックされたっていうのが絶妙な言い回しだと思ったw

 

ヴェネチア行きの飛行機の中でMJの隣の席に座るためにネッドに助力を頼んだピーターだったけど、結果MJの隣にはイケメンのブラッドが座って、ネッドに彼女が出来た。な…何を言ってるかわからねーと思うが、俺にもわからねーwww

そして童貞を卒業したかのように急に親友デブがイキり出したのには笑いをこらえきれなかった。

 

ヴェネチアでは水の巨人が現れてパニック。謎のヒーローミステリオと協力して巨人をなんとか倒す。その夜ピーターのホテルの部屋に無視続けてたフューリーが登場。フューリーが話そうとするたびに先生やクラスメイトが部屋に訪ねてくるところ、ああいうのがMCUのいいところだよね。シリアスとコメディの絶妙なバランス。

 

トニーのメガネを受け取ったピーターはそれでブラッド殺人未遂事件を起こすし、プラハではミステリオ大活躍で地味な活躍。

ミステリオはん…!わしヒーローやるよりMJといちゃいちゃしたいですねん…!

て感じでミステリオにトニーのメガネ渡すと、実はミステリオはスターク社でトニーに虐げられ恨みを持った元社員だったのさぁ。今までのは全部嘘さぁ。

ついでにアイアンマン1でヴィランだったハゲ副社長にパワハラを受けてたハゲも仲間だったのさあ。

 

ミステリオは悪いやつだった。けどMJのおかげでピーターはそれに気づいた。で、ミステリオを止めに行くけど幻覚の前になすすべなく負けてしまう。

 

気が付くとオランダだった。オランダからハッピーに助けを呼ぶピーター。

ここからのハッピーとピーターのやり取りはもう最高。

ピーターよ、トニーもいつも悩んでたんや…キレたりもしてたんや…

でもお前を信じていた、それは間違いない。

新しいスーツをつくるんや

 

音楽は任せろ

 

音楽は任せろ、だよ。ツェッペリン!アイアンマン1の劇中でも使われたあの曲!!

新しいスーツを自分でつくるピーターの姿にかつてのトニーの面影を見るハッピー。

ここでおじさんの涙腺はもうガバガバですよ。

鉄の遺志継いだよ、間違いなく。

 

そんなハッピーはこの後盾を投げるけどヘロヘロでキャプテンアメリカがいかに偉大であったのかを証明するおじさんになる。あと、メイおばさんのことを好きだと告白する。やっぱりかい。アイアンマン3くらいのころはハッピーのことあんまり好きじゃなかったんだけど、もうハッピー大好きだよ。

 

ミステリオとの最終決戦で言うべきことは2つ。

エレクトリック・ウェブ!出ましたね。

わたしはPS4のスパイダーマンのゲームをやっているのですが、ゲームに登場するん

よね、コレ。かっこいいよね、コレ。

もうひとつはハンマーと盾を装備してソーとキャップに対するオマージュでミステリオに向かっていくスパイディ。たまらん。MCUはこういう粋なことをしよるからな。

 

まとめると、エンドゲームのその後の世界に対する人々の不安を描きながら、ホームカミング的な甘酸っぱい青春映画であることを忘れない絶妙なバランスを一本の映画に落とし込んである最高の映画。

 

まあわたしはMCUに洗脳されているので、新作を観るたびに諸手を挙げて賞賛するマシーンと化しているのは否めない。だって大好きなんだもん。

 

エンディング後のおまけ映像は2つ。

ひとつはMJとの摩天楼スイングデート。後、デイリービューグルの捏造映像でピーターがスパイダーマンだとバラされてしまう場面。ここはテンションあがりました。まさかJジョナ・ジェイムソンが出てくるなんて!あの人サム・ライミ版でもジョナを演じたJKシモンズやんけ!本物やんけ!wスタン・リーが亡くなってこういう楽しみがなくなったと思ってたからカメオ出演で楽しませてくれるのはうれしいわ。

 

もうひとつはスタッフロール後のフューリー。

実は地球のフューリーは偽物で本物は宇宙にいましたよ、ってやつ。あれはキャプテンマーベルに出てきたスクラル人とスクラル人が隠れて住んでいる宇宙ステーションやね。本編でさんざん命を狙われていたかのように思われたフューリーだけど、実は影武者…さすが世界一疑い深い男だ…。というエピソードでした。

【ネタバレ】アベンジャーズ/エンドゲームを勢いだけで語る

マーベル社長のケヴィン・ファイギというおじさんがSNS全盛のこの時代に地球のみんなエンドゲームのネタバレはやめてくれよな!と言ってきたので仕方ない。

 

twitterでは公につぶやけないので、こうしてわざわざはてなブログ開設して、この想いぶちまけたいのだ。別に誰かに読んでほしいわけではないのだ。どこかにネタバレを思いっきり吐露したいだけなのだ。いや、でもやっぱり誰かに読んでほしいのだ。

 

アイアンマン1作目が公開されたのが2008年…。マーベルシネマユニバースという巨大な企画が動き出してから11年、物語はついにひとつの終焉を迎えることになった。全部で20…20何作だ。調べるのも数えるのもめんどくさいからやめとくけど大体それぐらいだ。とにかく全部観てるはずだ。

 

エンドゲームはそんな今まで熱心にMCUを楽しんできたファンへの御褒美だった。

 

予告編では前作インフィニティ・ウォーを生き残ったメンバーのみが登場してリベンジする内容に見えるわけだが、本編ではほぼ全ヒーロー。今までの作品に登場したほぼ全ヒーローが登場してアッセンブルするわけだから興奮するなという方が無理な話だ。

パッチンで消えたあいつらも帰ってくるよ!!

 

大筋の話はこうだ。サノスに敗北したアベンジャーズの生き残りたちはマーベル(キャロル)の協力を得てサノスへの報復を果たすが、インフィニティストーンはすでに破壊され失った人々を元に戻す方法は永久に失われたかに見えた。だが、5年後、量子世界を彷徨っていたアントマン(スコット)の帰還により起死回生最後のミッションを発案する。それは量子世界を利用したタイムトラベルによりインフィニティストーンを各時代からもう一度集めることだった。

 

要するに、タイムトラベルものだった。まあ、それはある種予想していた。ドクターストレンジにタイムストーンというものが登場した時点で。どうせドクターがタイムストーンで過去に戻ってなんとかするんやろと思っていた。実際にはドクターは消えたままだったが。

 

過去へ行くシーンは本当に前述のファンサービス的なところの最たるもので、過去作のあのシーンの裏で…みたいな感じがとてもよかった。クイルが歌いながらトカゲを蹴っ飛ばすガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー1作目のオープニングの場面にやってきたローディとネビュラが「あいつアホなの?」「ええ、アホよ」という会話してるのも最高だった。わたしは、ていうか多分わたしを含むGotGのファンたちはアホのクイルとゆかいな仲間たちが大好きなのだ。

 

ソーの過去編も良い。もう二度と出ないと勝手に思ってたナタリー・ポートマンをもう一度見ることができたし、お母さんと再会するところも泣ける。そんな泣きどころも今回はけっこうあったなと感じた。ピーターを無言でハグするトニーも良かったねぇ。

 

ソーいえばそういえばソーが完全にダメ人間になってて笑った。プロレスとヘビィメタルが趣味です、て感じのワイルドオタクのデブだった。スコットがタイムトラベルの実験過程で赤ちゃんになったりおじいさんになったりしてたアレを利用してソーがマッチョだった時代の肉体に戻してやればよかったのにね。まさかデブのままサノスとリターンマッチするとはな…しかも遜色なく強いって、オーディンソンある意味一番すげえよ。

 

ホークアイからローニンに改名したバートン(ニンジャスレイヤー)は片言の日本語でヤクザ真田広之と戦っててなんかおもしろかった。でもやっぱりローラから電話かかってくるところは泣いた。ナターシャとのやりとりも泣いた。

ナターシャとヴィジョンは帰ってこないんだよなぁ。アスガルドの民も帰ってこないんだよなぁ。悲しいなぁ。

 

サノス。前半のサノスは完全に隠居したおじいさんで、農家のおじいさんに寄ってたかってなんてことを~!という気持ちにさせられるのだから参った。サノスは自分の哲学を全うしただけなのだから、ある種の賢者のようで役目を終えたからもう死んでも悔いなしって感じで。実際ソーに首を刎ねられて。なんでしょうね?憎めないんだよね。

 

ガモーラとネビュラ。二人とも過去と未来で大きく立場や気持ちが変わったキャラクター。過去ガモーラが未来ガモーラのかわりに生き残ることになったけれど、クイルと愛し合った(我々が愛した)ガモーラとは別人なわけで、それがさみしい。GotGは来年?3作目が公開されると思ったけど、この辺りの関係性が新作でどう表現されるのか楽しみ。余談だけど、この間吹替版で観たガモーラ役の朴璐美さんて低めの声なんだけど、今回映画は字幕版で観たらオリジナルの女優さんの声けっこう高めではえ~本物はかわいい声しとんのやなってなった。

 

ていうかさ、キャロル・ダンヴァースだけで8割はなんとかなるよね?

やっぱりそうだよね?

キャロルは他のヒーローとの絡みが少なくてそこが少し残念だった。同じく初アベンジャーズのスコットはあんなにうざいくらい前に出てくるのに。

 

なんやかんやでインフィニティストーン集め終わって満を持してキャプテンの「アベンジャーズ!!!!!!!!…(アッセンブル小声)」めっちゃカタルシスすごい。11年…!この画が見たかったんだ!!

 

そういえばキャップはムジョルニアを完璧に振り回してたけどアレってソーしか使えないんじゃなかったっけ?ソーだけ「お前はやっぱり使えると思ってたぜ」ってドヤ顔してたけど…でググったらエイジ・オブ・ウルトロンのときに伏線あったで、って書いてあって完全に覚えていないわたしはウルトロンもう一回観よ…てなった。ムジョルニアとストームブレイカーの二刀流は…いいよね!

 

インフィニティ・ウォーでサノスに首しめられて死んだロキは「またまた!お得意の死んだふりでしょ、トリックスター?」って思ってたけど、結局最後まで帰ってこなかったなぁ、お前ほんとに死んでたのかよロキ。それがちょっと悲しくて家に帰ってからディズニーデラックスでラグナロクを見直してしまった。ラグナロク、前2作と全然作風違う陽気な映画でほんと好き。バトルロイヤルとかいうしょうもない邦題をつけたヤツをぶっとばしたい。

 

最後はトニーの死。キャプテンの老化。により、ああ、これでアベンジャーズのひとつの時代が完全に終わった…て気分になる。でも、続くのよね。とりあえずスパイダーマン。ファー・フロム・ホームはエンドゲーム後の話のようなので次の世代の新しいアベンジャーズの中心としてピーターの活躍が続いていくのかな?11年アベンジャーズシリーズを中心になって牽引したのはアイアンマンで、スパイダーマンはアイアンマンの遺志を継ぐ者だから。(サムもキャプテンを継いでたね)

 

この先の展開もまだまだ楽しめそう。

以上、まとまりもなにもない殴り書きの記録。

 

最高のエンタテインメントだった。

ありがとう、アベンジャーズ

 

ありがとう、クリス・エヴァンス、ロバート・ダウニーJr、そして、スタン・リー。